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イトウの音と本の綴織

【読書】いい子になれって いわないで

 

いい子になれって いわないで

いい子になれって いわないで

 

 フランスの名車ファセル・ベガを作ったジャンの幼い時の物語。勉強も集中できず、音楽もてんでダメ。落書きばかりだった彼の勉強帳には車の絵がたくさん描かれていた。ジャンは途中で学校を退学になり、寄宿舎学校に行くが、兵役に行き、たくさんの技術経験をえることになる。ジャンが成功するまで親は彼に酷い仕打ちを与え続けた。この絵本にはあまり強調されてはいないが、いかに大人の杓子定規があてにならないことの典型だ。大人自身も自分の可能性にに知らず知らずに手枷足枷して自由を奪っているのではないかとも思った。

▶子供向きというより、大人向きのように思う。この実話は子供の可能性を信じて成功するまで伸ばした親たちではなく、逆になにも子供になすすべがなかった戸惑いばかりが親たちにはあった。

▶ジャンは父親に「おまえには、なんのとりえもないじゃないか。このままいけば、一生なにもせずにおわってしまうぞ。…ろくでなしとは、お前のことだ…」と言われる。

▶この物語ではジャンは自分で機械いじりに没頭して好きな車のエンジニアになれたが、おなじようにジャンのように親から言われ続けている子供たちは無数にいるはずだ。

▶親にろくでなしだとか、ダメ人間扱いされるこのジャンの気持ちが痛いくらいわかる。だから自分の子供にはそういう烙印を押すことはやめようと。

▶私で負の連鎖は終わり。人はまず心。

過眠。そして愚痴です。

▶昨日も同じで、今日も朝起き上がれず。

▶午後から通院の日だったのでクリニックを受診。薬が効きすぎているかもしれないということで、薬の調合を変更。

▶あいかわず、父親との関係に苦しめられている。

▶ずーっと前からだが、こちらからいつも相談話なり愚痴めいたことをいうと、

▶「俺の時の方がもっとひどかったんだ。会社なんて大卒、高卒、中卒で入る門が違っとったんだぞ。」「もっともっとお前らよりひどかったんだ!」結局父親の苦労話や愚痴を却って聞かせられることになる。

▶私も子供のうちは、そんなもんか、と思って聞いていたが、さすがにこっちも中年になってくると、ええかげんにせい!と思えてくる。

▶この親父、完全なる社畜で会社で、自分が、自分の仕事が認められなかった…という気持ちがいまだに強いんだよな。そのくせ、まったく(身内を含め)他人のことを考える聞くという性質に欠いているとしか思えない。だから会社で嫌われていたんだろうけど…。

▶最近は、話すのが嫌なので、自分の昔の話を聞かせられるので、話をせずにいると

▶「おまえは、いつも俺に話をちゃんとしない!」と言ってキレる。話をしてもあんたが話を聞かないんだよ。まったく困ったジジイだ。老人だから仕方ないでは済まない。もう私が物心ついてから延々聞かされている話なのだから。

▶それでも今は経済的なことを考えると別居できないので、かなりの辛抱を自分に課している。家賃がさえ出せればすぐにも出ていきたいくらいなのに。顔を見るのも声を聴くのも嫌だ。ああ嫌だ。

▶すいません。愚痴書いてしまいました。最も根深く憎しみが深い人間関係は親子なのだと思う今日この頃です。

 

赤毛のアン―赤毛のアン・シリーズ〈1〉 (新潮文庫)

赤毛のアン―赤毛のアン・シリーズ〈1〉 (新潮文庫)

 

 赤毛のアンを少し読んで床に就きます。

赤毛のアンを読みだしました。

▶昨日からあまり調子よくなく、今朝もなかなか起き上がれず、仕事も午後から出勤に。

▶読書もカラマーゾフの兄弟をやっと今月で読み終えたので、少し落ち着いたものを読んでみようかと思う。

 

赤毛のアン―赤毛のアン・シリーズ〈1〉 (新潮文庫)

赤毛のアン―赤毛のアン・シリーズ〈1〉 (新潮文庫)

 

 ▶「赤毛のアン」テレビでもアニメ化されたのでご存知の方が多いと思うが、実際小説として読んでみた人は意外といないのではないだろうか。

でも、最近ではNHK連続テレビ小説で「花子とアン」が放送されていたみたいなので、むしろ今だとこのNHKで知っている人が多いのか。

というわけで、今日から読んでいる。カナダが舞台の話だとは知らなかった。

 

赤毛のアンのテレビアニメの主題歌「きこえるかしら」は三善晃が手掛けた名曲。こちらも聴いてみましょう。


赤毛のアン オープニングテーマ:きこえるかしら

歌詞を聴くと、確かに孤児院からアンが連れられて行く様が描かれているのですが、燃えるような希望があふれてくるような楽想。さすがというほかありません。

方丈記を高橋源一郎の現代語訳で。

▶今日は誕生日&結婚記念日。ゆえに昨夜は家族で外食してきた。

鴨長明方丈記」(高橋源一郎 現代語訳)読む。

 

 方丈記、訳してモバイル・ハウス・ダイアリーズ。

800年前の人の文章がまるで現代に生きているみたいな錯覚に陥る大胆な訳。

▶竜巻があったり、飢饉があったり、地震があったり、沢山の人が死ぬ。家は壊れ首都キョウトは大変な状態になったことも書いてある。今だって同じ恐怖がある。全然昔のことじゃない。

鴨長明は俗世から離れて隠遁しているが、そっちの方が都市暮らしよりずっと気兼ねなく楽でいいと言っている。今で言えば引きこもっている状態なのかもしれない。

▶今日は体調も良くないし気分も乗らないので、ここまで。

CD→本に変換

▶今夜は家族で外食なので早めにブログを書く。

▶どうしても欲しい本があったので、午前中にバナナレコードへ行ってCDを売却してきた。結構な枚数だったけれど、8800円で売却。意外に金額は伸びず。

 

戸川純全歌詞解説集――疾風怒濤ときどき晴れ (ele-king books)

戸川純全歌詞解説集――疾風怒濤ときどき晴れ (ele-king books)

 

 これがどうしても読みたかったが、しばらくは金欠なのでCDを売ってきたわけ。

戸川純の作詞した詞の解説を本人がしている、というなんと素晴らしい本であることか。

▶さっそく読み始めているんだけれど、もう戸川純は天才的!理解できるとかできないとか、共感するしないとか、そんなの関係ない。

▶私は30年間彼女の曲を聴いてきたが、その語彙の豊富さとイメージのつけ方が大好きでいつもこの人どんな本読んでいるんだろう、と気になっていた。この本には作詞した時にまつわる話や、幼少の頃の話、様々に及ぶ。

▶戸川ファンはもちろん必携だろうが、ほかの人も読む機会があるといいなあと思う。きっとすぐ絶版になってしまうだろうから、この世界を感じることができない人は一種の不幸かもしれないと思うほどだ。

▶これはジュンク堂書店で買った。他にハードカバーや単行本、文庫本を3冊買ったら、結局手元にお金が残らなかった。ほぼプラマイゼロ、CDが本に変換されたということ。でも、かえって心は豊かになったけれどね。