【読書】アゴタ・クリストフ「悪童日記」 鈴木大介「最貧困女子」
寒い寒い。寒い時はインドアに限る。読書読書。
これはすごい小説だ。
舞台は第2次大戦のハンガリー。田舎のおばあちゃんに預けられた双子の男の子がつけた日記を読む、というかたち。
無論、戦時のこと故、不条理や悲惨、暴力、死、性体験などが語られるが、驚くほど明晰な双子は淡々と自分たちのことを考え行動し、決して他人の考えに惑わされない。
自分たちの考えに基づき盗みも殺しもやるが人助けもやる。
語調がこども的なので決して読みにくくない。むしろ読者層は広げてあるように書いてある。描写は非常にわかりやすく、ストーリーとしても滅法面白い。しかし、書かれていることはぶざまで、無慈悲で、しかし尊厳をもった人間のリアルな姿ではないだろうか。
早くも今年読んだ小説ベスト10入り確実である。
- 作者: アゴタクリストフ,Agota Kristof,堀茂樹
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2001/05
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鈴木大介「最貧困女子」
貧困についての本。石井光太さん湯浅誠さんや堤未果さんのものは読んでいたが、今回は鈴木大介さんのルポルタージュ。
最貧困女子は性風俗産業に取り込まれていく。特に知的障害がある女性、それに類する障害を持つ女性が多くみられるという。この国も他の国同様、貧困の病巣は深い。もっとじっくりと考えねばならない。私自身の問題としても。
これも近いうちに再読したい。
【読書】 セネカ「生の短さについて」他2編
セネカ「生の短さについて」他2編
今日はあちこち用事を済ませていたので、1冊のみ読了、とした。10回通読して深読みせずに終わるのはもったいないので、時間がある時に再読する。
昨年12月から、時間をとって読書をし始めたら、すっかりはまってしまった。
速く、沢山、時間をかけて、読む。なんと贅沢なことなのだろう。
何のために読書をするのか。読んでいるときも楽しいが、またその後ふとしたときに、ハッと気づくことがある。新たな発見があるからだと思っている。
20代の頃は金持ちになりたくて自己啓発本ばかり読んでいたのに、結局金持ちにはならなかった。それは心を落ち着けて読書をしなかったから、本の内容、著者の言いたいことを汲み取れなかったのだと思う。読んだら滅多に読み返さなかったのも良くなかった。(まあその程度の本しか読んでいなかったというのもあるが)
今を考えると、金持ちになるという目標は一時的な通過点であって、その先に自分のゴールがあると思う。
読書しながら考え、また何度も読み返して、行動する。それが私の最も充実する時である。
【読書】 ボッツマン、ロジャース「シェア」 フランクル「夜と霧」ほか
今日も休日。
午前中はいつもの食料買い出し。合間を縫って読書。ルソーのエミールは上巻で頓挫する。どうもなじみがよくない。来週中巻から再開する予定。
ボッツマン、ロジャース「シェア」
10回通読。もっと細かく読みたいが、格差社会と言われる現代を乗り切るキーワードが「シェア」なのかもしれない。発想は昔からあるが、それに現代のテクノロジー、AIなどにもつなげるといろいろと可能性が広がる。
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フランクル「夜と霧」新版
再読。以前読んだときはは強制収容所での人々の絶望が衝撃的な印象だった。今回読み直すと、こんにち様々な虐待や非人道行為にさらされている人々についても同じ心理状況かもしれないとも感じる。この本は何度も繰り返し読み、読み手がくりかえし社会へ還元するものがあると思う。私も何かできるのでは。人類の必読書。
- 作者: ヴィクトール・E・フランクル,池田香代子
- 出版社/メーカー: みすず書房
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宇都出雅巳「どんな本でも大量に読める『速読』の本」
エミール中巻で息苦しくなったので私のデフォルト本のこれを再読。何回でも同じ本を読むことが大事。高速大量回転がキーワード。ちょっと読みづらい本は背表紙だけを見る(積読)だけでも読書になる、と。読書に決まったスタイルはない。本の内容すべてをわかろうとはしなくていいし、逆にわからないから何度も読もうとするわけだ。今日も気楽に読書しましょう。
苫米地英人「言葉があなたの人生を決める」
この本も私のいわゆるデフォルト本。再読。下手な成功本を読むより数万倍はこの本には価値があると思っている。あえて欠点を言うなら、すべてきっちり書いているので、突っ込む余地がないこと。まあ、本の通りアファメーションをすればいいんだけれど。
岡本太郎「自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間"を捨てられるか」
再読。もう何度も読んで、何度もどやされる。自分らしく生きるなんてちんけなこと言っていないで人間らしく生きればいい。エゴな幸せなんていってないで、世界の惨状とつながっていることを感じよ。岡本太郎にできて、自分にできないことはない、という気概を持て!
自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間"を捨てられるか (青春文庫)
- 作者: 岡本太郎
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 1993/08/01
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【読書】 カポーティ「ティファニーで朝食を」 ルソー「エミール(上)」
休日。そこそこ体調は良い。
表題作読了。またまた、超有名なのに読んでいない本を読むシリーズ(笑)。
どう読んでも映画のヘップバーンのイメージではない、主人公ホリー‣ゴライトリー。でも自由奔放な生き方、性差を超えていわゆる「ヒール」的な魅力のある女性。映画は見ていないが、映画しか見ていないで原作を読んでいない人はかなり驚くに違いないと思う。
カポーティの描写も上手いと思った。翻訳が村上春樹だからか、さもありなん。
- 作者: トルーマンカポーティ,Truman Capote,村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/11/27
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ルソー「エミール(上)」
20年前の挫折本、再挑戦。上巻だけで400頁近い。通読を10回やったがまだストックが足らないのでまだまだ理解に至らず。まあ気にせず中下巻を読み進めることにする。
さて、エミール中巻読みかけますか…
【読書】 モア「ユートピア」 ルソー「人間不平等起源論」
今月に入って、朝起きてらジオ体操をやっている。大した効果は期待していなかったが、肩回りや腰回りを動かすので、意外と頭痛肩こりには効果がある感じ。
モア「ユートピア」
エラスムスの痴愚神礼賛を読んだので、盟友トマス・モアのユートピアの読む。
早朝読書で10回ほど通読。
ユートピアと言えば昔いたコントコンビを思い出す。それはともかく、
モアが描いているユートピアとはいわゆる桃源郷的なものではないということ。
結構リアルな理想国家を提示している。プラトンの「国家」のあとに読むとなかなか興味深い気づきが得られた。
ルソー「人間不平等起源論」
10回通読。ホッブズやロックを大批判しているが、ロックもホッブズも読んでいないから全然わからない。近いうちに読んでおこう。古典本は芋蔓式に文献がつながっているから、読めば読むほど見方に奥行きが出てくる。
- 作者: ジャン=ジャックルソー,Jean‐Jacques Rousseau,中山元
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2008/08/07
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明日明後日は仕事休み。じっくり読書時間をとって読書しようと思う。