【雑談】今日はとりあえず2冊。
今日は午前中のみ読書。
午後からは両親と雑談しつつ。BSで時代劇を観る。テレビしばらく観ていなかった。仕事でのPC画面疲れで眼精疲労が激しいので、頭痛も出てきた。
今日の読書は読んだ本を貼り付けておく。
以上
【読書】アダム・スミス「道徳感情論」 橋爪大三郎「世界がわかる宗教社会学入門」
常識を疑い、常識が単に自分の思い込みだったこと、他人からの洗脳だったことに気づくと楽になる。
「ねばならない」「べきだ」と思うことがある事があればそれが要注意。
食事をちゃんとたべなきゃならない。
運動しなきゃだめだ。
8時間寝なければならない。
親の老後の面倒は子供が見るべきだ。
子供を進学させるのは親がしなきゃならない。
子供が勉強できなければ、塾に行かせてできるようにしなければならない。
人は大なり小なり「ねばならない」「べきだ」を知らず知らずに思い込まされている。
実はそんなこと「しなくてよいこと」なのに…と気づくと途端に
あ、そんなこと別に決まりがあるわけでもないんだなと気づく。すると気持ちが楽になる。
文庫本とは言え、ページ数700頁に迫るスミスの大作である。
これをどう読んだらいいか?と買ってから2年弱。でもどうしても読みたいのだ。スミスがどういう考えを持っていたかを知りたい。
で、
宇都出さんの速読の本
これを読んで、気づいた。
最初から1文1文わかるようになるまで読まなくていい。
そんな読み方をしていたら絶対途中で挫折する。
ならば、目次を10回眺めて、解説あとがきを10回眺めて、本文の見出しを何回も眺めて、興味のある部分を眺めて、何となくわかったら、読んだということにしたらどか?
途中で挫折して読めないよりはずっと読書していることになる。まだわからなければまた何度も見返せばいいんだ。
気楽に構えずリラックスして読むのが一番いいのであって、
全部読みこなさねばならない。
最初から一字一句逃さず熟読すべきだ。
などと、気張っていたら、この700頁など到底最後まで行きつかない。
読書のスタイルは自由だ。ならば私はこれで行こうと決めて今朝からこの大作を読み(眺め)てみた。
3回ほど通読できた。時間は90分から2時間ほどかかったが、それでもかなり早く読了した。実際、速さは問題ではないが、あまり長くかかっていると、内容や関心が薄らいでしまうので、記憶が濃いうちに何度も読み返すといいと思った。
目次(ものすごく長い)とあとがき、本文の順でざっくり読み。本も文庫とは言え600頁以上あるので、細かく読むのは一生がかり。楽しい。感情についての考察がなされていると受け取っている。「美醜をめぐる我々の観念に対する慣習や流行(ファッション)の影響について」という妙にいまどきにもありがちなところもあるのでそこをまず読んでみる。目次を読むだけでも興味をそそられる。大著であるから、本当に読み終わるのはいつなのかな。
読書は一生もの。いい本だと思えば一生何度も読み返せばいいことである。
日本は宗教というものに無知で誤解している。その意味で日本は世界で稀有な国であることがまず自覚するところから始まる。世界の宗教の概略をつかまえ、その社会的な位置づけを示す。大学での講義をまとめたものなので、本当にわかりやすい。ここからコーランや、聖書、仏典へ行くとさらにいいかもしれない。
これは1回通読して、2回目は関心のある部分(尊王攘夷のあたり)を深読みする。儒教の部分はあまり読み込まなかったが、これもあとから読み返す。
読書そのものも、「ねばならない」が外れると途端に心軽やかに楽しく読書ができる。
【読書】アドラー、ドーレン「本を読む本」、ペイン「コモン・センス」
アドラー、ドーレン「本を読む本」
- 作者: J・モーティマー・アドラー,V・チャールズ・ドーレン,外山滋比古,槇未知子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1997/10/09
- メディア: 文庫
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古典書、教養書の読書術の元祖?的名著。
どうやったらアダムスミスの国富論が読めるか、マルクスの資本論が読めるか、一時はあきらめていた時期もあった。
いろいろ読書して、そういった書も決して読めないわけではないとわかり、今は読書がさらに楽しくできている。
この「本を読む本」はそういった教養書・古典書の読み方も指南してくれているので、もっと早い段階で読めばよかったと思った。やや小難しい部分もあるが、そこは気楽に。読書術系の本を読むならまずこの本から読むといいと思う。
ペイン「コモン・センス」
再読。アメリカの源流を読む。イギリス人のトーマス・ペインがイギリス王室を厳しく批判している勇気ある内容だ。過激だけれどね…。
今から考えるとアメリカが植民地であえいでいるということ自体が想像しにくいが、この本を読むといかにイギリスに搾取されていたかがわかる。
資源大国の押しの強いイメージのアメリカだが、過去はイギリスからの独立、南北戦争、そして今はどうだろうか…。ジェイムスの「プラグマティズム」も読んでアメリカの源流の理解を深めたい。
- 作者: W.ジェイムズ,W. James,桝田啓三郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1957/05/25
- メディア: 文庫
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【読書】坂口安吾「堕落論」
このブログは御覧の通り、書評ブログではない。たんに自分の覚書として書き留めている。
読書はどんな読み方をしても自由だと思う。一気に読もうが、チビチビ読もうが、ザックリ読もうが、細かく読もうが、速く読もうが、遅く読もうが、、、、個人の自由である。
だから私は私の好きな読み方で自由に読んでいる。
これはいまさらながら実感していることだが、
本を読めば読むほど、思考に幅と奥行き、多様なものの見方ができるようになるし、社会のからくりも見えるようになってくる。
古典的な名著名作、あるいは自分の感覚でこれは読んだ方がいいかな?というピンと来た本を読んでいくと、こういった思考の深まり幅奥行が出てくるように思える。
ブログを書いている時間があるなら本を少しでも多く読んでいきたいので、長文を書くのは避けているというのが本音。
御覧の通り、ここのところは、ベストセラーや新刊本はほとんどなく、古典書が多いので、ブログを読んでくださる方はどう思っているのかわからないが、名前は知っているけど読んだことがない、というものもあるかと思う。
もし、名前は知っているけど読んだことがないと思われる、気になる本に出合ったら、読んでいただけるきっかけになれば私もうれしいです。
浪人生時代に塾の講師から勧められた坂口安吾の「堕落論」「日本文化私観」。
「戦争に負けたから堕ちるのではないのだ。人間だから堕ちるのであり、生きているから堕ちるだけだ。」
大学浪人が堕落だと思っていた私に、ものすごい勢いで迫ってきた言葉だ。
オレはまだ甘いな、と思った。なにが大学に落ちただけで堕落か。人間の全存在が堕落って…。
今は、堕落論はもっとリアルな自分としてとらえている。まだまだ全然堕落していないのでもっと堕ちていかないとダメだ。それは他人と比較するとか空気を読むとかセコイ世間を突き抜けて、世界を俯瞰するということと同義である。
まだまだオレは突き抜けて堕ちていける。安吾を再読してそう思った。
【読書】アゴタ・クリストフ「悪童日記」 鈴木大介「最貧困女子」
寒い寒い。寒い時はインドアに限る。読書読書。
これはすごい小説だ。
舞台は第2次大戦のハンガリー。田舎のおばあちゃんに預けられた双子の男の子がつけた日記を読む、というかたち。
無論、戦時のこと故、不条理や悲惨、暴力、死、性体験などが語られるが、驚くほど明晰な双子は淡々と自分たちのことを考え行動し、決して他人の考えに惑わされない。
自分たちの考えに基づき盗みも殺しもやるが人助けもやる。
語調がこども的なので決して読みにくくない。むしろ読者層は広げてあるように書いてある。描写は非常にわかりやすく、ストーリーとしても滅法面白い。しかし、書かれていることはぶざまで、無慈悲で、しかし尊厳をもった人間のリアルな姿ではないだろうか。
早くも今年読んだ小説ベスト10入り確実である。
- 作者: アゴタクリストフ,Agota Kristof,堀茂樹
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2001/05
- メディア: 文庫
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鈴木大介「最貧困女子」
貧困についての本。石井光太さん湯浅誠さんや堤未果さんのものは読んでいたが、今回は鈴木大介さんのルポルタージュ。
最貧困女子は性風俗産業に取り込まれていく。特に知的障害がある女性、それに類する障害を持つ女性が多くみられるという。この国も他の国同様、貧困の病巣は深い。もっとじっくりと考えねばならない。私自身の問題としても。
これも近いうちに再読したい。