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イトウの音と本の綴織

毎日マーラー 子供の不思議な角笛

今日は歌曲集「子供の不思議な(魔法の)角笛」を聴いてみた。

 

シュヴァルツコップ:ソプラノ

フィッシャー=ディースカウ:バリトン

ジョージ・セル指揮ロンドン交響楽団

まずは名盤中の名盤。

人馬一体の指揮とオケ、ソリストマーラーのひしゃげた邪悪なメルヘンを実に巧みに歌ってくれる。

 

マーラー:歌曲集「子供の不思議な角笛」

マーラー:歌曲集「子供の不思議な角笛」

 

 ↑ちなみにこのディスクは国内盤なのに歌詞対訳がない。国内盤の価値を損ねている。。。

 

ルードヴィヒ:メゾソプラノ

ベリー:バリトン

バーンスタイン指揮&ピアノ

ニューヨーク・フィルハーモニック

このディスクは歌曲集のオケ伴奏版とピアノ伴奏版を1枚ずつ録音している。

だからバーンスタインはディスク1では指揮にまわり、ディスク2でピアノ伴奏にまわるという、神のようなマルチぶりを発揮している。ピアノ伴奏版はウィーンでのライヴ録音。

ルードヴィヒの歌は文句なくシュヴァルツコップとは双璧。曲によってはルードヴィヒのほの暗い声がシュヴァルツコップを超えるかというくらいのものがある。

ベリーはあまり期待していなかったが、これがまた絶妙な表現で素晴らしい。どこか武骨でF=ディースカウの巧みさとは真逆のスタイルとしてまさに双璧をなす。

 なお、バーンスタインは第2交響曲を作った際にマーラー自身がこの歌曲集の中から外した「原光」を含んで演奏している。

そういえば後年の再録音の時のルチア・ポップの歌も独特の香りを感じたなあ。

このディスクは国内盤で歌詞対訳があり、非常に親切。 

 

久々にこの歌曲を聴いてみたが、面白い。交響曲と合わせて聴くとまた乙なものです。