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生きていく読書

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【読書】 スタインベック「ハツカネズミと人間」

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ハツカネズミと人間 (新潮文庫)

ハツカネズミと人間 (新潮文庫)

 

鈍だが怪力の大男レニーとレニーを温かく見守りながら寝食を共にするジョージ。二人は農場の期間労働者として各地を転々とするが、いつもレニーの起こすトラブルによって逃げ回る羽目になる。しかし、ジョージはレニーを見捨てず、いつ叶うかわからない楽園の話を語り続けるのである。結末はネタバレになるので書かない。結末は残酷でも、最後まで血の通った人間物語として感銘を受けた。救われない、それも人間なのだ。 

スタインベック。「怒りのぶどう」を読む前に短篇を読んでおこうと思い読んだ。

ハリウッド映画やエンタメ小説のように、安易なハッピーエンドでないのがとても良い。

口が悪いがレニーとジョージの会話が冒頭からとても可笑しくて、最初は大笑いさせてもらった。

話が進むにつれて、事態は悲惨な方向に向かう。レニーの愚鈍と怪力ゆえにしてしまう過ちにジョージはなにを考えたのか。ほとんどセリフと行為描写に徹しているのだが、ジョージは最後までレニーのことを温かく見守っていたのだなと思わせるところがある。それは私だけに感じることかもしれないので、書かないでおこうと思う。

興味があるのはほかの人がこの作品をどう読むのか?120頁ほどなので、ぜひ読んでみてほしい。