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生きていく読書

読書を生きていく糧に。そして理解しあえる世界に。

【読書】 カミュ「異邦人」

 

異邦人 (新潮文庫)

異邦人 (新潮文庫)

 

高校の時、理解不能で30年ぶりに再読。少しは理解が進むかと思われた。裁判の時、検察官が再三ママンの死の時に行ったムルソーの行為を非難し続けたが、現代に置き換えると、母の死の後、タバコを吸おうが、映画館へ行こうが恋人と会おうが、なんの問題があるのか?まったく不条理なことだと思えてしまう。もしかすると、その価値観の顛倒してしまった現在、この作品を積極的に読む必要があるのかもしれない。ムルソーはニヒリストかもしれないが、ただ当時の感覚からすると先を行きすぎていた、ということなのかもしれない。なんにしても問題作には変わりはない。

今もってどうとらえていいのか、まだわからない。少なくとも自分の理解の範疇を超えている文学。だからといって、無意味な読書だったとは決して思わない。疑問符を与えてくれる作品はいつも自分の中に持ち続けることも必要だと思う。

また、最終場面ののムルソーの描写が好きだ。