【日記】2018年8月1日朝 諸富祥彦「本当の大人」になるための心理学
▶︎中高年にはぜひ読んでみてほしい本。
「本当の大人」になるための心理学 心理療法家が説く心の成熟 (集英社新書)
- 作者: 諸富祥彦
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2017/09/15
- メディア: 新書
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自分自身を含め、大人としての成熟は果たしてできているのか?という問いを持っていた。それにヒントを与える本。
▶︎中高齢者がクレーマーになったり、突然公共の場でキレたりする光景を最近見かける。私が子供の頃は中高齢者はもう少しゆとりを持って人にやんわり注意していた気がしたが、私を含めた最近の中高齢者はひょっとしてまだ未熟な人が多いんじゃないか、となんとなく思っていた。
▶︎それは「若さ」「経済的社会的成功」を望むあまり、自分自身の内面や物事の本質を冷静に見つめられない未熟な大人が増えているというのが本書の視点である。
▶︎ここには大人が持つべき六つの人生哲学があげられる。紹介してみよう。
①人はわかってくれないものである
②人生は、思い通りにはならないものである
③人はわかりあえないものである
④人間は本来一人である
⑤私は私として、あなたはあなたのことをする
⑥仲間から孤立し一人になってもやっていけないことはない
▶︎各内容は読んでいただくことをおすすめするが、これの前提にあるのが「人に理解してもらえなくても、自分には価値がある」とわかっていることである。
▶︎ぶっちゃけ自分にはどう転んでも生きている価値がある、と思える大人がどれだけいるか。自分を含めて、あらゆる人間はどんな形であれ生きている価値はあるという境地に私は達している。それは随分長い道のりをかけて、ここ数年でたどり着いた境地だ。
▶︎また、「経済的社会的成功」を水平のベクトルとし、「魂や内面を見つめ掘り下げること」を垂直のベクトルとする。それぞれに「魂の空虚な成功者」と「魂の満たされた不成功者」と定義して、この二つは時として人間に「あれかこれか」と選択を迫ってくるときがあると言う。
▶︎この時にそれなら「魂の満たされた成功者」を目指したいとおもうかもしれない。しかしそれは残念ながら現実には不可能だ。なぜなら個人の内面を充実させることと、社会的成功(他者評価)が一致することは滅多にないからだ。他人評価を高めようとすれば、自分の本来の欲求やゆとりは後退する。どっちも追求するのは結局どっちも得られず、時間を費やし、死が訪れる。まさにthe end。
▶︎若い時は「あれもこれも」とチャレンジするのは良いことだ。しかし、人生が後半に入ってきた自覚を持つと、「あれかこれか」になる。つまり時間は有限であり自分の欲求を全て満たす時間はないという現実を直視できるようになる。
▶︎私もなんでもかんでもやりたがった時があった。20代の頃は相当欲張りであったし、あらゆることに挑戦した。それはそれで悪いことではないと今でも思う。
▶︎30代で病気になり、その体験を通して内面を見つめる機会を得た。そこから自分が本当にすべきことやりたいことを集中してやること、そのほかのことは極限まで捨て去ることをせざるを得なくなった。
▶︎しかし、それは正しい選択だと思った。なんせあと遅かれ早かれ数十年で私は必ず死ぬ。その中でやれることは限られている。人間の致死率は100%である。これは紛れもない現実である。有限の時間に費やすのにいちいち他人の顔色を窺っている暇などない。自分がすべき、したいことは他人がどう言おうと関係なくやればいいのである。それをわきまえることができるようになっていくのが「人間としての成熟」であろう。
▶︎これは単に諦めではなく、死ぬまでにできることは限られているということをしっかり受け止める本来の現実主義、リアリズムである。実際そう考えて過ごすと、本当に時間がない。焦っているのとは違う、リアルに時間はないという自覚である。
▶︎著者はうつになることはある意味があるとも言っている。広汎なのでここには書ききれないが、うつになることは人生の落伍ではなく自分の内面を見つめる重要な機会であると捉える。また時には本気で何かに没頭すればうつになったり、体に負荷をかけることはあることなので、そのくらい人間は本気になって生きる時があったほうがいいのだともいう。私としてはむしろうつや体が壊れるくらい自分が没頭できることがあることは喜ばしいと言えると思う。これは前述の「魂の満たされた不成功者」である。
▶︎うつになり体を壊してしまったら社会的経済的成功は難しいし、中高年になれば、潔く捨て去ることをした方がいいのであろう。しかし幸いにも捨てて得られたチャンスは内面の成熟した人、つまり本当に大人になれる道である。
▶︎この高度に発達した資本主義社会ではなんでも商品化されお金で買えるものが多い。まあそれは良いことでもあるが、逆にお金で買えないものが厳然としてあることが明確になってきたとも言える。
お金で買えないもの。それはまさに人間としての成熟であると思う。人生がお金で買えたらそれこそ人間は自分の生き様をお金というモノに変えてしまうことになる。
そこには意味はあるのだろうか。あるわけがない。
【日記】2018年7月30日朝
▶︎やっと体の痛みが緩和してきた。波はあるものの1年以上痛みが続いているので、今後もどうなるかわからない。ただ、痛みの理由はわかっているので問題ない。痛みに耐えられるかどうかだけだ。
▶︎痛みの間隙を縫って昨日、スピーカーユニットをParcAudioのウッドコーンに変えてみた。変えてすぐに音質がよくなるかい?と思って聴いてみたら、驚くほど変わった。▶︎さすがはバックロードホーン スピーカーなのか?
クラシック音楽ではまだ明瞭感が増したくらいの変化だが、ジャズやロックではドラムのキックの音やパンチのパワーが格段に増した。つまり音楽としての楽しさが増したのである。
▶︎音質の変化を楽しんでいるのは単に趣味なので、人に押し付けるつもりはないが、やはり音楽の聴取環境は大事だと思う。ちょっとした変化でもこれほど音楽への印象が変わると、自分の音楽への理解はまだまだだね!と思う。
▶︎体が動けるようになれば、より活動的になれる。社会への参加もしやすいことは明らかなので、これからも治療を続けていく。
【日記】2018年7月28日
LGBTに関わるとんでもない差別発言をする政治家を目にして、悲しみに暮れている。
この政治家の発言は動画や雑誌に掲載されているが、私は具に読んだ訳ではないが、どうひっくり返っても、差別や嘲りを含んだ言葉だらけである。
当事者のみならず、個人的にも憤りを感じずにはいられず、社会的に容認されるものではない。
無知蒙昧な政治家を野放しにした私たちの責任は重い。
そして、あのような差別発言が「人生観」という言葉で片付けようというこの日本の現実は想像以上に病んでいる。
私は日常にあのような差別発言を容認する空気も言葉も許さない。
そして、あの発言で傷つけられた少なからぬ人たちと私は生きていくのである。
右腕が痛く、日記はここまで。
【日記】2018年7月27日朝 健康診断
▶︎日記が3日間書いていなかったのは体調不良のため。体調が良くないのは今に限ったことではないが、台風など気圧の急激な変化が身体には堪える。
▶︎こういう時は読書に集中できないのだが、それなりに読む。読むとつい集中してしまう。後からドッと疲れがくる。寝込む。
▶︎体力を使わないのは音楽を聴くこと。寝ていてもインターネットラジオや手持ちの音源を聴いていれば、心の慰みになる。アコースティック音が耳には楽なので、ジャズとクラシック中心になる。
▶︎コイズミ無線よりスピーカーユニット到着。ParcAudioのウッドコーンは見た目麗しい。今までこんな高級なユニットを使ったことがない。フォステクスやテクニクス以外の音を聞くのが非常に楽しみである。日曜日にでも付け替えてみよう。
▶︎絶滅危惧種のスピーカー工作の本が発売。それもバックロードホーン に特化した本。バックロードホーン の音は独特なので好みが分かれるらしい。私は好きだけど。また作りたいのだが、作るための場所がいる。工房をどこかで借りるか。
バックロードホーン・スピーカーをつくる! (ONTOMO MOOK)
- 作者: Stereo
- 出版社/メーカー: 音楽之友社
- 発売日: 2018/07/19
- メディア: ムック
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▶︎今日は健康診断のち出社。
【日記】2018年7月23日 夜 昼に39度越え
▶︎気温が尋常じゃない。とにかく倒れないでしのぐしかない。根性でこなせる暑さではないので、無理せず生きましょう。
▶︎昨日もまたスピーカーを出し入れして、音楽聴いていたが、今朝方もモヤモヤして、ヨドバシカメラに夕方に行って市販スピーカーを聴いてきた。B&Wの2種類とDALI。クラシックなら海外スピーカーの音を聞くべきだと思ったので。
DALI スピーカーシステム ZENSOR 1 ライトウォールナット ZENSOR1
- 出版社/メーカー: ダリ
- 発売日: 2011/09/20
- メディア: エレクトロニクス
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3万円から10万円くらいのもので聴いてみたけど、なんかこう楽しくないんだ、鳴っている音楽が。
10万円出してもこれか・・・。まあ悪くないけれど、自作スピーカーを愛用してきた耳からすると、中途半端。よく言えば万人ウケしようとするあまりに個性のないものばかりになっている。
とは言え、ヴィンテージものに手を出すのもカネもかかる。かかってもいいけど、はいいものを選ぶにも手間がかかる。それに見つけても大きすぎて部屋に入らない!
で考えた末、結局15年以上使っているバックロードホーンのエンクロージャーを活かしてユニットのみ交換して再生させることにした。
ユニットはParcAudioのウッドコーン。見た目もいいし、いかにもクラシック音楽向けなのでこれに決定!
バックロードホーン に向いているもので限定バージョン。コイズミ無線で2万円弱。これで10万円は軽く凌駕するはず。
なんだか変わり映えしていないけど。やっていることが泥臭すぎますな。