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イトウの音と本の綴織

秋山和慶指揮中部フィル マーラー:交響曲第2番

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マーラー交響曲第2番ハ短調(復活)

 2015・5・17 愛知県芸術劇場コンサートホール

秋山和慶指揮中部フィルハーモニー交響楽団

ソプラノ:澤畑恵

アルト:林美智子

合唱:中部フィル創立15周年記念合唱団

 

いまだによく、

日本人の演奏は欧州に劣り、まだまだだ。

という論調が多いが、

今回の演奏を聴いたら、

そんなことはない。

と思うのではないか。

私は中部フィルの演奏を聴くのは初めて。

愛知県には名古屋フィル、セントラル愛知、愛知室内オケ、そしてこの中部フィルがプロとしてはある(ですよね)。

正直、あまり期待しないで聴きに行った。ただ指揮が秋山さんだからいい加減な演奏ないだろうという少しの期待を持っていた。

 

で、感想。

 

生演奏で大化けする演奏をごくたまに聴くことがある(逆に期待以下ということのほうが多いが)

これはまさに大化けした名演でした。

全体にテンポは遅く、ずっしりとした重心の低い演奏。

フォルテでも混濁のあまりないし、細部までよく聞こえる。

こんな生演奏もそうお目にかかれるものではない。

一番印象深いのは第5楽章。

今まで聴いてきたバーンスタインテンシュテットアバドのCDでの解釈とは違う、もっと深いものを感じさせるもの。秋山さんの円熟味を痛切に感じる名演でした。

私もブラボー一発献上しました。

なんだかんだ言ってこの曲は名曲。生演奏で最高の演奏に接することができて大満足な演奏会でした。

本当に清々しい気持ちで 帰宅しました。