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生きていく読書

読書を生きていく糧に。そして理解しあえる世界に。

【読書】 スウィフト「ガリバー旅行記」

 

ガリバー旅行記 (角川文庫)

ガリバー旅行記 (角川文庫)

 

 「男女の結びつきは性欲のせいであり、その最中に子供の生まれることなんか考えていない。(中略)だから親は義務感を背負うこともなく、子も孝心を持たなくていい。」 どこが子供むけのお話なんだろう。ガリバーは4つの場所(島)へたどり着くが、最後のフウイヌム国渡航記が人間風刺を超えて、人間社会への嫌悪まで示している。ヤフー、ラピュタの元ネタはこの本にあり。

 

 

 小人の国、巨人の国、空飛ぶ島(ラピュタ)の統治する国、理性の持つ高貴な馬(フウイヌム)のいる国、にたどり着く。

処々の国で英国の政治や社会を説明、紹介するが、強欲極まりない人間の腐敗をえぐりだす。

特に最終章のフウイヌムへの憧憬が明確であり、はっきりとした人間社会非難と読み取れる。旅行記の形を借りてにしても1700年代にここまではっきりと社会批判を行っていたということは非常に驚いた。

こういう本は童話や寓話というふりをしているだけであり、実は大人がちゃんと読むべき名作だと思う。