【日記】2018年9月7日 食う寝る遊ぶ
▶︎「食う寝る遊ぶ」ー日産の自動車セフィーロのテレビCMで井上陽水が「みなさーんお元気ですかぁ?」と語った後にこのキャッチフレーズが流れた。
▶︎もう30年も前。平成になる直前昭和63年だった。なぜそれを憶えているかというと、当時昭和天皇の体調がかなり悪く、「自粛ムード」という空気が流れていた時、そのCMは突如取りやめになったからである。いわゆる忖度が入ったと思うが、30年前も忖度が好きな日本である。
▶︎この年は忘れもしない。当時大学浪人生だった私は某生命保険会社が企画した打楽器と尺八のデュオリサイタルの招待状をもらっていた。打楽器が吉原すみれだったから、楽しみにしていたのだが。
▶︎一方的なハガキが来て、「天皇陛下のご病状を鑑み、演奏会は中止させていただきます」とのことだった。あまりに唐突だった。
▶︎なぜコンサートごときものを中止しないといけないのか不思議に思ったので今でもこのハガキはスクラップブックに保存してある。
▶︎とにかく自粛自粛の嵐で、年末年始にかけて門松は立てない、しめ縄も売れない、パチンコ屋のネオンは付いていない、寿司屋で酒を飲んでいると右翼団体と構成員とされる人が怒鳴り込んでくる(これは当時の中日新聞で読んだ記事)、と稀有な体験をした時期である。
▶︎ここで別に平成が終わるとか、忖度がどうとか、そんな話をしたいわけじゃない。もう、「食う寝る遊ぶ」これを人間が忘れないことが大切なのだ。これは不遜な言葉でも行為でもなく、人間らしさそのものであると思う。
▶︎AIが徐々に社会に浸透して来ている。シンギュラリティがきて突然変わるのではなく徐々であるというのが色々な本を読んでいての私の感触だ。
以下の本に詳しい。まあAIの本は今もこれからもどんどん出てくるだろうから、プログラミングを含めて勉強できることはしたいと思う。
誤解だらけの人工知能 ディープラーニングの限界と可能性 (光文社新書)
- 作者: 田中潤,松本健太郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2018/02/15
- メディア: 新書
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▶︎「人工知能が浸透してもあらゆる仕事を奪ったとしても、あなたの人生までもが奪われるわけではありません。もっとあなたを表現してください。」(上掲書P.254)
▶︎様々な人が言っているが、これからますます組織や会社ではなく、個人・個性が重視される社会になるということだ。これは今までのお題目ではなく、実ベースでというところがミソ。
▶︎ブロックチェーンを利用した人工知能によって個人の信用情報が管理される〜こう書くと監視社会の到来か?ジョージ・オーウェルの「1984年」なのか?と不安に駆り立てられるかもしれない。もちろん、そうならないとは言えない。いやもうすでに信用情報監視は始まっている。
▶︎Googleで検索しているとだんだん自分が求めている情報がなぜか検索しやすくなっている。Amazonで買い物をすると、なんとなく興味がある商品が「あなたへのおすすめ」として表示される。YouTubeでもどんどん魅力的な動画が紹介される。
▶︎誰が見ているわけでもないのに。いや見てます。向こうのAIさんが。
▶︎ブロックチェーンの話をすると色々突っ込まれそうだが、たくさんのブロックが鎖のように繋がっているイメージで語る。今までは一箇所のサーバーに情報が一括管理されていたのが、各ブロックに分散管理される。これはセキュリティの上で非常に有効であるという。つまりブロックの一個だけが破損しても他のブロックの情報が壊れたブロックの情報を補完することができるという。
▶︎で、このブロックチェーンが個人信用の管理に使われるとどうなるか?それはネット上のみならず、個人の発言、生き方、財産、思考、消費動向までもがブロックチェーンによって守られる(管理される)ということなのだ。
▶︎何を言っているのかさっぱりわからない!お前は妄想が激しい!と言われそうだが、ブロックチェーンに関しては、仮想通貨以外は目に見えていないが、先ほど言ったGoogleやAmazonをはじめ、TwitterやFacebookは個々人の発言をデータとして蓄積しているはずである。これビジネスチャンスだから当たり前にしていることでしょう。顧客の買い物データを活用しないわけがない。彼らはバカじゃないから。
▶︎個人の発言や姿勢は問われる時代とは、欺瞞に満ちた生き方や人に危害を加えるような行為をしている人はそういう人として見なされる。どんなに匿名性を持ったとしても残念ながらもうデータとして我々の信用データとしてどこかに残されているはず。ブロックチェーンはセキュリティの高さゆえにそのデータを消せないという側面を持つ。どんな黒歴史もどこかに個人データとして残されているとしたら一体どうすれば良いのか。
▶︎ブロックチェーンが活用されるのは徐々にそして瞬く間に広まるような感覚で私はいる。インターネットがこの20年であっという間に社会の中枢インフラになってしまったよりも急速だと思っている。
▶︎だからこそ、私たちは組織や会社に所属する人間の前に、個人として考え・行動する人間として積極的に発信して行くほうが楽しいと思う。もちろん誰も過ちを犯さない人はいないし、過去は消せない。完璧な人もいない。だが現在の自分の姿勢や考え方に誠実に生きることはできるはずだ。過去は消せないなら、それを踏まえて、今私はどういうことを考えて行動しているか、を示すことが重要になるのではないか。それはいかにも人間らしい在り方だと私は思う。
▶︎私も今からどういう社会になって行くか、わからない。でも人間が人間らしく生きるにはどうしたらいいか?を考えればキーワードが見えてくる。
▶︎それは「食う寝る遊ぶ」である。人間がすることはこれである。労働は徐々に減り、人間は自由になる。そしたら遊ぶ。消費活動ではなく、遊ぶのである。
▶︎これ以上書くと有料記事になってしまうのでやめるけど、実際に労働は減るから!もし労働しないと生きていけないというのならAIや機械と同じかそれらに使われる労働を選ぶことになるかもしれない。それこそ「1984年」の世界である。
▶︎本当に人間らしい生き方をするのに答えはない。人生いろいろだから、みんな同じ生き方などしなくていい。まさに個人・個性を発信することをして遊べばいいのだ。